宇久島メガソーラー事業について公開質問状

2023年4月11日、「宇久島の生活を守る会」は「宇久島みらいエネルギー合同会社」に対して、18の質問を行いました。


質問① 旧シーパークホテル敷地を購入し、200人規模の作業員宿舎及び付帯施設を建設されておいりますが、建築許可、および排水に関する協議、許認可は取得されましたか?協定書及び許認可書の写しを提示してください。

質問② 旧シーパークホテル売却にあたり、物件調書には「宇久地域振興のための活用…詳しくは、観光商工部 観光課まで問い合わせ…」とあるが、購入以前に地域住民や観光課とどのような協議を行ったのか?その協議内容(議事録等)及び協定内容を提示してください。

質問③ パネル架台杭の地盤改良、および土壌調査について、使用する土壌改良剤のメーカー、製品名、成分表、一か所に使用する分量、計画全体での総使用予定量、総使用予定箇所数(杭の本数)、使用予定場所の地図を提示してください。
また、調査の結果によっては計画の変更が今後なされるのでしょうか?例えば、海岸線付近などは地表が浅く直下は岩盤層となっております。1.5M掘削できない場合、架台に対してどのように耐久性を持たせるのでしょうか?工法をお示しください。

質問④ 上記質問③の土壌(採取・分析)調査は誰が行いますか?機関名および責任者名をお答えください。

質問⑤ 上記質問③について、県や佐世保市、農業委員会に対して、計画変更の届け出及び協議はされていますか?

質問⑥ 希少植物の保全、移植、モニタリング調査の実施に伴う、専門家とは誰のことですか?機関名および責任者名をお答えください。

質問⑦ 島内55か所で行っている文化財の発掘調査について、出土品や調査結果を全て提示してください。また、出土品は今後どのように保管、研究、展示されるのですか?

質問⑧ 島内のいたるところで、資材置き場(バラス敷き)の造成、作業員宿舎や事務所の造成、堆肥舎の建設、水路の改造、送電線の一部埋設、建設発生土や建設資材の仮置き等、数多くの「土地の形質の変更」が見受けられます。県や市、農業委員会に対して、計画変更の届け出及び協議はされていますか?その場合、県や市、農業委員会からの回答についてお知らせください。

質問⑨ これまで数々の法令違反の可能性が見受けられ、住民からの問い合わせが行政に行われ、行政から貴社への指導が複数件行われていると確認しております。公有地や公道(法定外公共物を含む)の占有や改造の届け出は確実になされていますか?
また、これまでに行われた行政からの指導の実態について、案件ごとにお答えください。

質問⑩ 上記質問⑨に関連し、「道路改造承認(佐世保市指令3土政第5306号)工事期間令和4年1月26日から令和4年12月31日まで 宇久町太田江552-1 554-1 」公道の占有、改造の期限が3か月間以上にわたり切れていることが住民の指摘(令和5年3月10日)により発覚しました。その後、敷設していた鉄板をずらし、一時的に原状回復した写真を佐世保市に提示、報告し、その数日後、未承認であるにも関わらず、また鉄板を戻して資材を搬入されていました。令和5年3月23日新たに同承認を得ていますが、佐世保市への虚偽報告の可能性があり、法令順守している企業体系とは思えません。詳細な説明を求めます。

質問⑪ 上記質問⑨に関連し、各許認可書の掲示が適切になされていない箇所が多く見受けられます。例えば、許認可書が剝がれて紛失している、作業中だけカラーコーンに表示している、そもそも掲示していない、わかりやすいところに掲示されていない、など。現在の状況を確認され、今後の対応について案件(場所)ごとに説明してください。
また、これまでに行政から指導をうけた案件ごとに、その内容(場所)と現在の対応状況を説明してください。

質問⑫ 上記質問⑨に関連し、資材を運搬する大型トレーラーが毎日島内を走行しておりますが、特殊車両の通行許可は取得していますでしょうか?これまでに島内を走行しているそれぞれの車両(輸送車両、トラッククレーン等自走建設機械)の重量、大きさ、積み荷の重量、総重量の根拠資料を提示してください。
また、取得されている通行許可書の写しを提示してください。

質問⑬ 小浜2029番地に隣接する法定外公共物(水路・青道)の改造工事が令和4年2月頃から行われておりますが、管理者である佐世保市に対して、占有や改造の許認可を取得していますでしょうか?許可証の写しを提示してください。

質問⑭ ソーラーシェアリング事業に関して、牧草の育成実験を行っているようですが、一般的には調査結果を分析し、対策を計画に反映させるため、計画の段階で行うべきではないでしょうか?現在すでに計画に従い工事を行っていて、いかに反映させるのですか?調査の結果により計画の変更が今後なされるのでしょうか?
また、以前に野方地区で行われていました、架台下の牧草の育成実験結果につきまして、根拠資料を提示されご説明ください。

質問⑮ コロナの影響で住民に対する説明会が開催できないとのことですが、以前から申し上げているように、事業の全体図や、各地の詳細なパネル設置図、工事施工内容などを公表することはできるのではないでしょうか?宇久行政センターや宇久地区コミュニティーセンター、宇久地区公民館神浦分館などの一室を一定期間使用し、図面や説明文など掲載して、閲覧のため時間や人数などを制限して、住民に解放するなどしていただけませんか?
また、数日間の期間を設けて、入場制限したうえで、説明会を連日開催することは可能ではないですか?地域住民との合意形成を図ることは関係法令の順守事項であります。

質問⑯ 平成30年2月21日佐世保市と宇久島メガソーラー事業に関する協定書を作成する確認書を締結しましたが、令和4年1月28日貴社の一方的な都合により、同確認書を解除しました。今後協定書は作成するのでしょうか?具体的にお答えください。
また、同協定書が作成されることが前提で、大規模な農振除外、農地転用、林地開発の許可がなされています。長崎県や農業委員会に同確認書の解除について説明や協議はされましたか?事実を具体的にお答えください。

質問⑰ 島内で多くの作業員や下請け会社の車両等を見かけます。工事期間、および運転期間の設備保守・管理(メンテナンス体系)について、会社組織図・体系図(企業名、責任者、住所、連絡先を掲載)を作成し提示してください。
また、今後追加や変更等がありましたら、その都度周知させてください。

質問⑱ 平成29年6月21日提出の経済産業大臣に宛てたFIT認定のみなし認定申請書に添付されている「発電事業用地 地番一覧表」には、現在届けられている事業用地以外に、数多くの土地(公有地、公道、法人所有地を含む)が記載されています。その理由、経緯を説明してください。
事業主体が平成30年頃に変更されたとはいえ、住民からすれば、平成25年のFIT認定時から同一のメガソーラー事業であり、現在もその認定を継承して事業を継続しておりますので、これまでの経緯の説明できないといわれましても納得できません。現に当事業の初めより九電工は参入しており、現在貴社に在籍する一部の社員も、当時から在籍されています。それとも今後も会社体系が変わるたびに、それまでのことはなかったことになるのでしょうか?どうしても説明できないのであれば、当事業を白紙撤退し、宇久島みらいエネルギー合同会社の新規メガソーラー事業を計画し直して、初めから住民に説明してください。

20230411宇久島メガソーラー事業者への質問状