福島伸享議員「太陽光発電所に合わせた独自の規制の法定化が必要」

(2022年2月14日、国会衆議院予算委員会より)
衆議院インターネット審議中継(ビデオライブラリー)

各地でトラブル、しかし対応する法制度がない

福島伸享議員

今日は太陽光発電に関する規制に関して短時間でありますけれども議論したいと思っています。
昨年の第6次エネルギー基本計画の中におきまして、2030年度の温室効果ガス46パーセントに向けて、野心的な目標として、再生可能エネルギーの電源比率を2019年の18パーセントから、36〜38パーセントへ2030年度に倍増させるということを決めております。

その中でも太陽光は6.7パーセントから14〜16パーセントに倍にするわけでありますが、もうすでによく議論されているように、国土の平地面積あたりの太陽光発電所の面積は世界最大であります。
どこに造るかといえば、山に造ったり、畑や田畑に造るしかないわけでありますね。

エネ基の中にも地域と共生する形での適地の確保が必要だと書かれておりますが、現実的には各地でトラブルが続発しております。
資料の2枚目をご覧になっていただきたいんですけども、これは私の選挙区内の笠間市というところです。
半径2キロ以内にこの3つの太陽光発電所が出来ております。
左側は北関東自動車道から見えるところなんですけれども、左側が一面の太陽光、右側も太陽光用に開発されたんですが、事業所が倒産してそのままになっております。
ここから土砂がどんどんどんどん流れ込んできて田んぼを2枚も埋めてしまいます。そして道路も塞いだんで、この左下の写真にあるように崩れた斜面を直しています。
これは事業者が倒産しちゃったので、市のお金で公共事業として市民の税金を使って埋もれた道を直すということをやっております。

真ん中がこれ写真は小さいんですけど、これよりはるかの大きな規模で、山を全面的に削って、笠間焼で有名な観光地なんですけれども、その入り口がもう全部このはげ山になっているという状況です。これは中国系の資本が入ってやっております。

右がまたその裏側の山でありまして、手前の削れているところが左側の写真なんですが、その奥にですね、これは森なんですけれども、住んでいる人はこの森を出の拒否しました。ただ、相続で遠くに相続者が行っちゃっているような場合がありますから、3人か4人が売却に応じて、その売却に応じた森だけを削った結果、蛇のようにクネクネ、クネクネですね、太陽光パネルが張られております。これは韓国資本です。

住民はこの右下にあるように「里山の太陽光発電建設絶対反対」ということで頑張ってたんですが、結果ですね、今、事業がそのまま進んでいるというのが現状です。
出来てみたら、やっぱり井戸の水が枯れるとかですね、雨が大量に流れますから、農業用の水路に多くの土砂が流れ込んで、畦を水路を崩してしまうといった様々な二次被害が今も起きているということです。

こうしたことに対して、私も相談を受けていろいろ検討したんですが、対応する法制度がないんですね。
一つは森林法というのが、農水大臣があります。
保安林以外の森林で1ヘクタールを超える開発行為については都道府県知事の許可が必要となっておりますから、自治事務であります。

ただ、これはもともと森林法はそのまま森林を開発して、ゴルフ場をつくったり、スキー場を造ったり、リゾートホテルを造ったり、宅地開発をしたり、工場を造ったり、といった森林をそもそも別のものに変えるときの許可行為なんですね。

でもこれは太陽光発電って何かというと、まあ、FITは20年です。一定期間その事業をやります。事業が終わったら、それはあと、はげ山が残るだけなんですよ。なおかつ事業をやっている間に、その工場に人がいるわけではありません。無人です。客が来るわけでもない。無人のまま太陽光パネルが20年間張られたまま、その後、はげ山が残っちゃうんですね。

リゾート開発とか工業団地にしたり、住宅にするとはまったく違うそうした事情にあります。で、なおかつ1ヘクタール以下はまったく規制規制の対象外となっております。そうした中、農水省は令和元年12月に太陽光発電施設の設置認可に関する林地開発許可基準というのを出して、その運用細則を都道府県宛に通知しておりますが、例えば住民説明会の実施の取り組みは配慮事項となっていて、全く法的な義務はかかっておりません。

悪意のある業者が無視しても、何の問題もないんですよ、法的な。私は太陽光発電の実態に合わせた法的対応が必要だと思うんですね。森を守るのが農水大臣の役割です。一度はげ山になって表土を剥ぎ取った山は二度と森には戻りません。
これは規制を見直すべきだと思うんです。法的な対応をするべきだと思うんですが、農水大臣のご見解いかがでしょうか。

金子原二郎(農林水産大臣)

福島議員のご質問にお答えします。
林地開発の許可制度につきましては、令和元年に太陽光発電の特性を踏まえて許可基準の運用細則を定めております。
現在、この許可基準の運用実態や1ヘクタール以下の小規模な林地開発の状況等について調査等を進めているところであります。

また、太陽光発電事業を終えた施設の撤去や土地の管理につきましては、発電事業者や土地所有者の責任により行うものと承知しています。

一方で、発電事業者に対しまして事業を完了後に森林に戻す意向がある場合には、都道府県知事が林地開発許可を行う際に植栽の実施等について指導することなどを通知で定めているところであります。引き続き森林の適正な利用が図れるよう林地開発許可制度を運用してまいります。

金子原二郎(農林水産大臣)

現場の実態を観て法規制を!

福島伸享議員

あの、先輩に申し訳ないことを言うようですけどね。大臣なんで政治家なので官僚答弁読むのやめましょうよ。
一回ね、表土をはぎ取ってしまったところは植林できません。今その紙を読みましたけれども、そういう冷たい紙を読むんじゃなくて、現場の実態を見て法律規制するんです。

我々、立法府の人間ですから、ぜひ法律を新しく作るか、あるいは改正するというご指導いただきたいと思います。
こうした中、頼りになるのが環境アセスそうなんですね。山口大臣、大臣就任おめでとうございます。
しかし、対象になるのは4万キロワット以降の極めて大規模な太陽光発電所が対象になっているだけです。

レク呼んでいろいろ環境省の若い人と議論しました。最近の環境省は本当に意識の高い有能な若い官僚がいっぱい集まっていて、すごいなあ、という風に思ったんですけれども。環境省は、太陽光発電の急速な普及に伴い、地域とトラブルとなる事例が増えてきており、深刻な環境問題につながる可能性があるということで、この「太陽光発電環境配慮ガイドライン」というのを作っております。

中身は非常に素晴らしいです。環境アセスの対象とならない10kW以上の事業用太陽光発電施設を対象とするものでありまして、土地の安定性とか濁った水、景観、動植物生態系などについてチェックリストが挙げられていて、これをちゃんとチェックすれば、ほぼ住民の不安は解消するんですけれども、しかしいかんせん、これは何の法的拘束力もありません。利潤追求だけを目指していたり、利益を追求して20年経ったらどこかへ行っちゃうとか、悪意のある人は排除できないんですね。

大臣、民主党系から移られて、与党になって、大臣になられて、今こそ力を振るうときだと思うんですよ。
アセス法に加えて、太陽光発電所に合わせた独自の規制というのを法定化するべきだと思うんですけれどもいかがでしょうか。政治家としての答弁をお願いします。

山口壯(環境大臣)

福島委員のご地元の話も踏まえながらですけれども、確かに環境省の持っているツールとしては環境影響評価法のアセスメントっていうのが大きいと思います。
やはりキーワードは2つですね。適正な環境配慮と、もう一つは地域における合意形成、これを丁寧にやっていく。

この2つでもって、きっちりやらないと、最終的には義務的なものではないとはいえ、先月も私自身が外部からの残土搬入による大規模な盛土が計画され、また地域では安全性の懸念や強い不信感が生じているということで、計画の抜本的な見直しを強く求める意見を述べさせていただいた事例もあります。

したがってそのことを踏まえて、やはり発信として環境省はそういうことを抜きにしてはダメなんだというところでもって、今は対応するんですけれども、ここはバランスですよね。

それは1つには太陽光発電を増やしたい。でもひとつには野放図なやり方というのは困る。このバランスの中で今、環境アセスメントというのがあります。けれども法的な義務付けにするかどうかというのは、今少し検討が必要かと思います。

山口壯(環境大臣)

国として一本の法律が必要

福島伸享議員

真摯な言葉、ありがとうございます。仰るとおりなんですね。
で、第6次エネルギー基本計画を真面目にやろうとしているんだったから。でもやはり住民とのトラブルがなくてないようにしなければならないし、やはり事業者にとっても予見可能性がなければなりません。

現実に今、多くの自治体で175の自治体で太陽光発電の規制の条例ができております。
山梨県のようにしっかりとした包括的な条例をつくっている自治体もございます。
これでもやはりね、国として一本の法律を作らなければ、いろいろな全国で、それぞれの自治体で別々の条例だったり、様々な法律の規制があったら、なかなかやれないんです進める方も。
いざ住民とのトラブルになっていたら大変な思いをして、そのままトンズラする事業者だって全国にいないわけではないんですね。

FIT法の中には、再生可能エネルギー発電事業計画の認定基準に関係法令の規定を遵守するとありますけれども、この関係法令が25の法律があるんですよ。6章にまたがっているんです。
それぞれの法律には法律の目的があるんですけれども、太陽光という、さっき言った20年間の一定期間をやって、人がほとんどいない場所でやってというような特別な事業ってないんですよ。

一回、変えちゃった環境は戻らないんですね。だから太陽光に合わせた風力、地熱なども同じような事情がありますけれども、やはり横割りの省庁横断的な制度、法律がなければ、太陽光発電、再生可能エネルギーも推進できないわけですよ。

そこで今、山口大臣もおそらく農水大臣も役所は立ちすくむわけですよ。エネルギーは自分たちの所管じゃないですから。旗を振るのは、私は萩生田大臣だと思っております。
文部科学大臣のときに、さまざまな剛腕ぶりを見させていただいて、敬服しておりますけれども、大臣、大臣がリーダーシップをとって各省連携をして、太陽光や風力、地熱、さまざまありますけれども、再生可能エネルギーにかかわるさまざまな事情がある中で、環境を守り、住民との関係を円滑にするための省庁の縦割りを超えた制度、法律をつくるべきだと思うんです。それが立法府の人間の我々の役割です。立法府ですから。

役所の意見を聞いたら、法律を改正したくないから、四の五のしない理由ばかり言いますよ。
でも本気で第6次エネルギー基本計画の目標を達成するつもりがあるなら、今こそやるべきだと思うんですけれども、萩生田大臣のご見解をお聞かせください。

萩生田光一(経済産業大臣)

今後、再生可能エネルギーのさらなる導入拡大を実現するためには、地域との共生を図りながら事業を進めていくことが必要不可欠です。
このため、再エネ特措法では、発電事業者に対して、所在する自治体が定めた安全性や地域とのコミュニケーションを求める条例を含む関係法令の遵守を求めており、違反があった案件については指導改善命令を経た上で認定を取り消すことにしております。

今、先生がおっしゃった問題意識、極めて大事で、太陽光が夢の再生エネルギーだと思って始まった、今、第2ステージに入って、いやいや小学生だってCO2を減らすために木を切ったら、何のために木を切るんですかって思っているわけですよね。我々がイメージしていた太陽光と違うふうにどんどん入っちゃっている部分は否めない部分はあると思いますので。

それぞれ関係法令がいろいろ違いますし、また地域の自治体の事情も違います。あるいは、土地の性質も違って市街化区域なのか、調整区域なのか、森林法がかかっているのか、いろいろな事情が違いますから、ただちに先生おっしゃるような横串を刺すような法律が果たして馴染むどうかどうかということも含めて、関係する省庁と、こういう機会にしっかり考えを議論を交わして、必要があれば法律を対応する、そういうことも含めて検討は続けてみたいと思っています。

萩生田光一(経済産業大臣)

福島伸享議員

このことは本当に全国各地で問題になっています。
もう再生可能エネルギー、特に太陽光は適地が少なくなっているんですね。そうすると、ますます無理な開発が進むことも予想されますので、我々法律を作る立法府の役割でありますから、与党も野党もない問題だと思っておりますので、ぜひ政治主導でリーダーシップを持って、立法措置に向けて対応していただきますことをお願い申し上げまして、質問といたします。
ありがとうございました。

 

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