【再エネTF①】全国の再エネ問題の実態

河野大臣も出席したオンライン会議で報告された、機能しない調整池や、諦めさせるための「住民説明会」など、全国の再エネ問題の実態。

2021年9月7日に開催された内閣府規制改革会議タスクフォースより。

河野大臣のあいさつ

お忙しい中お集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。
今日は地域と共生した再生可能エネルギーの導入の拡大に向けた規制あるいは制度のあり方ということでご議論をいただきます。
2030年度の新たな温室効果ガス削減目標、あるいは2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの最大限の導入拡大は必要不可欠である一方、再エネの急速な導入拡大に伴う土砂崩れあるいは景観の悪化、その他様々な地域でのトラブルが顕在化しております。
今後、太陽光や風力といった新エネの導入量を拡大していくためにも、やはり地域と共生できないような案件をなるべく減らしていかなければなりません。
再エネというのが地域と共生し地域社会でお金が回り持続可能なものになる。そういう再エネを目指すための規制制度のあり方というのをしっかり検討していかなければなりません。
ぜひそういうことに向かってどうすれば問題が解決できるのか、そういう観点に立って建設的なご議論をお願いしたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

全国の再エネ問題の実態

私は「全国再エネ問題連絡会」共同代表をさせていただいています山口と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日はタスクフォースの会議に、国民の一人として参加させていただきましたことをお礼申し上げます。

まず始めに本日のテーマであります地域と共生した持続可能な再エネの導入について、私自身その政策が必要であることは十分理解しております。決して再エネ否定論者ではないことを冒頭に誤解を避けるためにお伝えさせていただきます。

しかし、再エネの現状は残念ながら政府の期待とは裏腹に全国各地でメガソーラーや風力発電の建設に反対する声が湧き起こっていることはご承知のとおりです。
私たちが立ち上げた連絡会に、わずか2カ月で全国から30を超える団体等から参加の申し込みをいただいております。
おそらく全国で問題を抱え苦しんでいる声声なき声まで含めれば膨大な数になると思います。

それは何が原因なのか?
全国の事例を説明させていただきながら、その原因を明らかにし、今後どうすれば地域住民の理解と協力が得られ地域と共生した持続可能な再エネの導入が円滑に進むのかについてお伝えしたいと思います。

山梨県甲斐市

東京赤坂に本社を置くブルーキャピタルマジメント社が開発を行い、中部電力の子会社であるトーエネックがFIT認定IDを保有し売電事業を行います。

山梨県の韮崎インターの近くに、このようなメガソーラーがいくつか複数の事業者によって開発が進んでおります。
このような山全体が複数の事業者によって事業がどんどん進んでいます。
そして山の尾根の部分から両サイドにこのような形でメガソーラーが広がっている状況です。

ここには地元の県会議員や元市会議員、またマスコミの方たちとここを先月視察に行って参りました。
また住民の方々のご案内のもとに、直接、住民の声もいただいております。
この右下に調整池が写っておりますがこれは全く機能しておりません。後でご説明いたします。

現地では法面崩壊が複数箇所を発生しておりまして、応急的な工事はしておりますが、本格的な再発防止になる工事はなされていないようです。これは現地住民の方に案内のもとに確認しております。

機能しない危険な調整池

これはブロック積んだだけの調整池になります。
おまけに基礎部分が崩落を起こします。


このティーロードというブロックですが、メーカーに確認しますと、これは道路の擁壁に使うものであって、調整池には絶対使えませんという回答を複数業者から確認しております。


このような杜撰な状況の中でトーエネックはこのブルーキャピタル社から、この事業の引き渡しを受けて、そして売電を始めました。
その後に県から指摘されてこの事業をストップしこの調整池の復旧工事をしています。

まだ現時点においては復旧工事はなされていないと思います。
9月7日から始めるとは聞いておりますが、その事実については確認しておりません。

このように至るところで崩落が発生しております。
この残土についても、工事関係者の話では1万立米を谷に向かって、このような形で放置されていると聞いています。

この写真をご覧いただきますとわかりますように、調整池には雨水が調整池に入る物理的に構造となっておりません。


ですからこのように水は、この調査地の周りを下って下流の田畑に向かっていくというような形状になっております。
このブロックで積み上げている調整池も全く強度がないというのは先ほどの説明の通り。
おまけにこの調整池に水が入る物理的な位置関係にもない。こんなひどい状態です。

行政指導逃れの「売買契約」

この中部電力とブルーキャピタル社との関係は「売買契約」です。
なぜ、「請負契約」ではないのか?
それは行政指導逃れではないのかと私たちは見ております。

売買契約というのが1つのポイントになろうかと思います。
経産省はあくまでFITのIDを持っているところにしか指導できませんから、事業者はその辺のことも十分把握してます。
県は建設許可を与えたブルーキャピタル社にしか指導できません。
中部電力は売買契約に基づいて買い取っただけの立場ですので指導できません。

今回は県の許可条件に反して工事を進めて何ら防災設備を未了のままトーエネックにその施設を引き渡した。そんな事案です。

知事をも騙す事業者の説明

先日、山梨県知事がトーエネックの担当責任者に指導しておりますがこれは県に確認すると法的根拠がありませんということです。
もちろんそうです。林地開発許可を取ったのはブルーキャピタルですから。

なぜ私たちに説明している内容と県に説明している内容が矛盾するのか?その点をトーエネックに確認すると、担当者は私たちに説明した内容が正しいと言っておりました。そうであるなら、知事に嘘を言ったのですかということで、今はそのことに関する事業者からの回答待ちです。

山梨県知事は、県に事業者が提出した排水設備の施工方法が申請と異なるということで去年の10月に改善工事を命じています。しかし、1年経ってようやく復旧工事をするに至っているようです。

大分県杵築市

大分県杵築市でも同じ会社(ブルーキャピタルマネジメント)が開発を進めております。
山梨県もそうでしたが大分県の事業についてもこの会社の関係者から私たちの方に内部通報があって私たちが把握することになりました。

「俺の土地だから産廃を埋めてしまえ」

その通報の内容は工事関係者からのもので、この現場で発生した産廃について事業者から「この土地は俺の土地だから産廃を埋めてしまえ」という指示があり埋めさせられたというものです。
しかし、地元の方が証拠写真を撮っていて県に通報してそのことがバレました。
そして工事の中止指示を受けて事業が止まっているのが現状です。

普通の雨で崩壊する調整池

ここでは、山の途中にダムを作っていたのですが、普通の雨で満水になって崩れ落ちました。
そして道路とか河川を埋めて下流域の田畑に泥が流れ込んで地域では大変な問題になっております。
そういうふうな内部通報ありましたので、それを大分県に確認すると、事実その通りと言うことで、このような中止指示書も私たちは情報公開の中で手に入れております。

静岡県函南町

函南町のメガソーラーを反対する理由についてご説明させていただきます。
まず初めに静岡県のホームページでご覧いただけますハザードマップで確認できるのは、伊豆半島全域というのは火山灰でできている島ですので海底火山が隆起した山ですからとても水に弱いことがわかります。

土石流が起きやすい伊豆半島

このブルーに写っているところはすべて土石流危険渓流とということで、土石流の危険があるという場所になります。
函南町の事業エリアから東に約4キロ、山の背中合わせ奥に熱海市の伊豆山があります。
ご存じのとおりここで土石流が発生しました。
ここと地形地質すべて酷似しております。

これは砂防指定とかそういう関係のハザードマップの情報です。
富士山が見えるこのような風光明媚なところに、巨大なメガソーラーを張って、土日などは観光客がたくさん来るんですけども、こういう状態であればもう来ていただけなくなるのかな。

活断層の上に2万4千トンのダム型式の調整池

それより深刻なのは、山の中腹に2万4千トンのダム型式の調整池を造ろうとしています。
その直下に砂防指定地があります。その下には丹那小学校、幼稚園、集落があります。
ここが2万4千トンの調整池が崩れ落ちたときどうなるかというのは言わずもがななところです。

国土地理院の地図でもその2万4千トンの調整池の直下には活断層が走っていることが確認できます。
これは地質学者の塩坂先生にも複数回現地調査していただいた結果、やはり直下には間違いなく活断層があって、こういうところに巨大な建造物は論外だと言われています。

これは県の砂防課の台帳から砂防指定を確認いたしました。
この上の建設予定地は砂防指定は指定されておりませんが、これは指定する必要があるという内部資料が県から出ております。
要は現に砂防指定している場所と、これから指定しようとしている場所が今の計画地になります。

台風19号では、メガソーラー建設現場周辺ではこのようにたくさん事故が起こっております。

諦めさせるための「住民説明会」

田舎というのはご存知の通り高齢化が進んで跡継ぎもおられない方が多いんですね。
田畑や山を持っていること自体が負担に感じている方も多くおられます。
事業者は地主さえ土地を手放すことに同意してもらえれば他の住民は地主に気遣いをして反対の声を出しづらくなることを熟知しております。
地域の住民には計画が相当進んだ段階になって初めて説明会を開催し、事業はもう止めることはできない段階にあると私たちに思い込ませる。そして住民にあきらめ感を抱かせる手口で住民説明会を利用しているというのが実態です。

参考記事
「住民軽視の説明会」(ダイヤランドNEWS)

法改正の必要性

事業者は縦割り行政の限界をよく熟知しております。
巧妙な話術や事実と異なる虚偽の文書を使い極めて狡猾に担当者を騙しています。

例えば、奈良県平群のメガソーラー建設。
これについては奈良県知事は騙されたことを認めております。

奈良県平群町
長崎県宇久島

静岡県も同じです。
このように極めて悪質な手口で進めております。

また反対住民に対してはスラップ訴訟を仕掛けたり誹謗中傷とか脅迫などを行っております。
現に私自身も事業者から脅迫されております。
そのような事例というのは私はこの全国再エネ問題連絡会を通じて様々な情報を得ております。
どうか国民の生命と安全を守るためにですね、皆様方この規制改革は極めて大事ですので国民を守ることを第一義にご検討いただければと思います。

この会議の資料は下記からダウンロードできます。
会議資料(内閣府)

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